2013年02月10日

『型』

中村勘三郎さんが『型があってこその【型破り】だ。
型を身にもつけずに自分の好き勝手やるのは
ただの【型無し】だ。』 
と、生前のテレビインタビューで話されていた。

歌舞伎はまさしくそういう芸能だ。 
能の世界でいわれるいわゆる『守破離』と同じ。
そのとおりだと思う。

例えば、お笑い芸人なども同じで、
漫才でもコントでも下積み時代に
しっかりとした『型』を身につけた上で、
独創的アドリブ芸ができる人が長く活躍している。 

武術、武道、格闘技も同じこと。
職人さんでもビジネスマンでも同じだ。 
およそ大成する人は、しっかりとした『型』を
身につけた上で独自の創意を凝らしている。

型とは基本でもあり、その道の奥義に繋がる先人が
遺したエッセンスだと思う。

政治、経済、経営の分野では、
お手本なき時代とも言われ
常に新しいものを求められているが、
それでも土台となるモノが無ければ、
変革も変化もない。

全くの我流=型なしでやっても、
おそらく卓抜した天才を持った1%ほどの人以外は、
上手くいってもそこそこで終わるか、
一時的なものになる。
一人ひとりが才を発揮し
自立する社会をつくる第一歩は、
自分の進む道でしっかりと『型』を身につけることだ。

そのためには、『型』をしっかりと伝えてくれる
先生や先輩の存在も必要で、
またいずれは自分も後進に型を伝える役割も
果たすべきである。 我流の型無しアドリブで
世を渡るのは、浮世の波に舞い踊る雑魚のような人生
になりかねない。

『型』



Posted by kan3kan3 at 15:53│Comments(0)
 
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