これまでは60歳から部分年金を受給できたんですが、
来年から部分年金を受給できる年齢が引き上げられていきます。
60歳定年で仕事をやめると収入がなじゅなる方が出ますので、
希望者全員引き続き働くことができるようにしようというのがこの法案です。
ところが、これまでは能力の低い方、問題のある方は労使の協定で排除できたのが
この法案でできなくなりますので、企業は問題のある年寄りでも使わなくてはならず、
負担が増加いたします。
高齢の労働者が増えるために、経験の浅い若い労働者の雇用が進まなくなり、
若い方々の就職がこれまで以上に難しくなります。それによって少子化がますます進むと。
これからは確定給付年金の時代です。
給与でなく積立年金にお金入れることで、企業は上限無しで全額損金、確定給付の
バランス型選択すれば、元金保証もあり得ます。
さらに退職金の前払選択制にすれば、社会保険料削減も可能なので、
60歳以上の方にはぴったりです。
社会保障なんて完全に破たんしてるの誰もが分かってるんですから、
工夫して合法的にぎりぎりまで落として、残ったら自分で運用するくらいでないと、泣くのは自分です。
今後は医療費の自己負担率も4割5割と増えて行きますし、介護保険も同じです。
年金額はこのままいけば確実に削減せざるをえないので、国を当てにするなんてことは考えず、
コツコツ自助努力です。
しかしところ変われば、このような個人談話もあります。
「かつて米系のあるIT企業の人事部門の責任者だったときに、
本社の人事担当役員から「日本では60歳になると、本人の能力に関わりなく全員解雇するというのは
年齢による差別Age Discliminationではないのか」としつこく迫られました。
最後に私がした弁明は、「日本では能力や適性のなさを理由に解雇するのが事実上不可能なので、
60歳になったときに一斉に(平等に)辞めてもらうことで企業の活力の毀損を辛うじて食い止める、
それが定年制の本質」と。「能力とやる気のある人は再雇用で引き続き雇い続けることもできる」と説明して
やっと(100%ではないでしょうが)納得してもらいました。
とはいえ、米国でも闇雲にクビにできるわけではなく、毎年の人事評価、
社内の配置転換(本人が他の部門に採用をお願いに行くのも可)の推奨、それでもダメな場合は一定期間の
トレーニングと再就職先をみつけるまでの身分保証、など結構手厚い仕組みがありました。
どうも日本の定年延長は、働かない(きたくない)人の所得補償=企業の活力喪失と競争力減退、
若者への仕事の承継が困難になるなどマイナスばかりが心配です。」
という談話です。
しかしこれは、やる気満々の元気なベテラン社員さんばかりならいいのですが、
一定レベルに達しない方や、病気の方などが問題になってます。
ただ、これからの方向性としては、無病息災を望むのでなく、一病息災くらいでみんなで助け合って
うまくやっていくというような世の中になって行くのかなとも思います。
若くても精神疾患などで病気持ちの人も増えてますし、精神障碍者雇用の促進、義務化も進んでますので、
病気に関してはそういうことなんでしょう。
ただ、やる気がない人をやる気にさせた上にお金まで払う必要があるんだろうか?という疑問は残ります。
それから、ある一定のことをしておけば、労災認定されることがないというラインを示していただきたいです。
高齢者の持病が原因で高いところから落ちたり、転んで頭を打ったなどがいちいち労災認定となれば、
賠償責任も発生しますので、経営やってられません。